美しい景観につつまれた北海道三十六不動尊霊場巡拝の旅

 

 不動明王の教典議軌は、お大師さまによって始めて我が国に伝えられました。

いらい千年以上の長きに亘り、お不動さまは他の諸尊にぬきんでて熱烈な庶民の信仰を得て、受け継がれてきました。

 お不動さまは、慈悲の心をそのまま表に出した優しい姿の菩薩さまとは違い、額には皺を寄せ左目は半ばつぶり、口は烈しく結んだ怒りにみちあふれた忿怒の相をし、威圧さえ感じさせるお姿ですが、決してそうではなく、本当は、奴僕(働き手)となって総ての願いを叶えますよとのお姿であり、頭の上の蓮華は、どんな人もこの蓮の上に乗りなさいとの大慈悲の誓願の現れなのです。

 また、右手には剣、左手には索、背面には火焔があります。

 右手の剣は三毒を払い煩悩を断ち切り、 左手の索は迷いの道に入るのを縛って救い、後背の火焔は人間の百八ツの煩悩を焼き尽くしてくれるのです。

 このように見るからに恐ろしいお姿をしているお不動さまですが、大日如来の変化身として、私達を救済するために火生三昧に身を現じておられるのです。

 お不動さまが我が国に知られるようになったのは大同元年(806)に、唐より帰朝されたお大師様によってであり、鎮護国家の主尊として崇められました。

ですから功徳としての第一は五穀豊穣、万民豊楽、鎮護国家であり、また波切り不動と呼ばれるように自然の猛威を鎮めたり厄除け不動のように人々の心のすき間に入り込む邪念や怨霊も退散させる守護尊として、さらには、交通戦争から身を守るための交通安全をはじめ商売繁盛、家内安全、息災延命、良縁成就、安産満足など、皆様のどのような願い事も必ず成就して下さる有り難い仏様なのです。

 

※ 当霊場会の不動明王座像図:第7番札所 法弘寺 第2世住職 佐々木隆秀師 作

 

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